成人が1日に必要とする野菜の目安としては
- 色の濃い緑黄色野菜(トマトやピーマンなど)・・・120g
- 色の薄い淡色野菜(キャベツやタマネギなど)・・・230g
- イモ類・・・100g
の計450gといわれています。この量の野菜をバランスよく摂取するのは非常に大変。というわけで野菜ジュースに頼っている人も多いかと思います。
しかし野菜ジュースにはいくつかの欠点もあるのです。
野菜ジュースの欠点
食物繊維が少ない
野菜が身体に良い理由は、ビタミンなどの栄養があるためだけではありません。食物繊維を多く含んでいることも重要な点なのです。
ところが野菜ジュースでは、製造過程の途中で圧搾(あっさく)してしまうため、食物繊維は非常に少なくなってしまいます。
噛むことが少なくなる
また野菜を食べるときには咀嚼(そしゃく)、つまり噛むことをしますね。これによってあごの筋肉が鍛えられ、咀嚼力がつきます。
ところが野菜ジュースは、ジュースなので飲むだけでOK。逆にいえば噛むことがないのも欠点の一ついえましょう。
糖分が多い
野菜ジュースには、風味をよくしたり味をまろやかにするために、果汁を多く含んだものや糖類を加えたものがあります。そのため、野菜ジュースの飲みすぎは糖分の取りすぎになることがありえます。
野菜のバランスが偏る
一般的な野菜ジュースは、ほとんどがニンジンかトマトです。色とりどりの野菜が描かれたパッケージはいわば幻想。野菜含有量を見ると、8割以上はニンジンが占めていたりします。
もちろんトマトやニンジンも身体に必要な大事な野菜ではありますが、それだけでは栄養が偏ります。食べている野菜の8割がトマトだったりしたら変ですよね?
野菜ジュースは悪い点ばかりではない
このように野菜ジュースには、手軽に野菜をとれるという利点もある反面、さまざまな欠点もあることをお伝えしました。野菜を食べずに野菜ジュースにばかり頼っていると、知らず知らずのうちに栄養がかたより、将来、身体に不調をきたすかもしれません。
一方で野菜ジュースには、どうしても野菜をきちんととれないときの補助食品としての利点や、ケールやモロヘイヤといった普段は食べない野菜が含まれているという価値もあります。
野菜を日ごろからしっかりと食べるようにした上で、栄養補助食品のような位置づけで野菜ジュースを活用することが大事といえるのではないでしょうか。